インベスターZはKindle Unlimitedで読む価値はあるか?
2016/10/04
インベスターZが、Kindle Unlimitedで全巻ではありませんが、読み放題になっていたのでチェックしてみました。
金融系の仕事に就いている人からの評価も高く、実際の企業が登場します。
投資家の考え方を学べる
ウォーレン・バフェットの金言が紹介されていたり、株の運用を始めるときに、どんなことに気をつけながら始めれば良いかがストーリーと共に書かれています。
株式投資を始めようと思っていたけれど、なかなか手が出ていないという人にはちょうどよい漫画だと思います。
実際の株価をもとに、投資のシミュレーションできるアプリも紹介されているので、勉強がてらダウンロードして試してみるのも良いでしょう。
ベンチャー企業のリッチーさん
実際にある宇宙開発ベンチャーをもとにしたキャラクターが登場するのも面白いですね。
経営者の「リッチーさん」は、主人公からの投資を断ります。
その理由を説明してくれるのですが、イーロン・マスクも同じようなことを、インタビューで語っていたと思います。
宇宙開発が活発になって、宇宙にいくことが普通のことになれば良いということを考えているので、ライバル企業が出てきてもあまり気にしない。
むしろライバル企業は、宇宙開発の仲間だ、という考えをリッチーさんは持っています。
主人公は自分が投資で勝つことしか考えていなかったので、まだプロジェクトを一緒に行う仲間だと受け入れてもらえなかった、ということです。
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就職は投資と考える
就職活動についても、投資に例えているところがあるのですが、なるほどと思いました。
労働力を提供する代わりに、賃金という対価を得る。
人生の多くの時間を使うことになるのだから、「自己分析」に時間を使うのではなく、「企業分析」にもっと時間を使うべきという指摘。
そのために、勧められていたのが、会社四季報を使った分析です。巻末でも詳しく会社四季報のチェックポイントが解説されています。
株式投資のためだけではなく、就職活動のためにも四季報が有益だと思います。
インベスターZは大人も楽しめるマンガ
インベスターZは作者の絵が苦手という人がいます。
確かに、絵がすごく上手いわけではないと感じます。しかし、内容がすごく面白いので時間を使って読む価値があると思います。
作者の三田紀房さんは、綿密な取材をもとにストーリーを書いているのが良く伝わってきます。
第7巻には、ミドリムシのバイオベンチャー、ユーグレナを創業した出雲充さん。
第8巻には、事業家の堀江貴文さんの話が出てきます。
日本で開発されたOS、トロンがなぜ普及しなかったのか、iPS細胞は何がすごいのかといった内容がふんだんに盛り込まれています。
株式投資をしている人も、企業とマーケットへの理解を深めたいという人にとっても、知的に興奮できる良作だと思いました。